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助動詞(12)「ます」

助動詞「ます」の意味・活用・接続について見ていきましょう。

▼ 「ます」の意味

助動詞「ます」の意味をみていきましょう。

次の例文を見てください。

● 文法を 学び ます 。

「学びます」は、「学ぶ」という動詞(の連用形)に「ます」という助動詞がついたかたちです。「学びます」という表現は、単に「学ぶ」というのとくらべると、ていねいな言い方に聞こえますね。

このように、「ます」は、それがつくことによってていねい(丁寧)な意味になる助動詞です。「ます」のようなことばを丁寧ていねいといいます。丁寧語は、敬語と呼ばれるものの一種です。丁寧語をつくる助動詞には、「ます」のほかに、「です」があります。

★ まとめ ★

【助動詞「ます」の意味】

○ 丁寧 (丁寧語をつくる)

▼ 「ます」の活用

助動詞は、活用する語です。「ます」も、助動詞ですから活用します。それでは、どのように活用するのでしょうか。

次の例を見てください。

● 学び ます → 学びません 学びましょう 学びました 学びますとき 学びますれば お学びなさいませまし

この例の赤字の部分を抜き出して、「ます」の活用表をつくってみましょう。助動詞にも、活用形の種類があります。

【表】助動詞「ます」の活用表

基本形 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
ます

ませ

ましょ

まし ます ます ますれ

ませ

まし

続くことば

(言い切る)

トキ

(命令して

言い切る)

★スマートフォンの方は、横にスクロールさせてください。

この活用のしかたは、動詞のどの活用ともちがっています。形容詞や形容動詞の活用ともちがいますね。このように、「ます」は、特殊な活用をする助動詞です。未然形と命令形が二つあることに注意しましょう。

仮定形の「ますれ(ば)」は、あまり聞きなれないことばですよね。ふつうは、「学びますれば」という言い方はしないで、「学びましたら」のような言い方をします。「ましたら」は、「ます」の連用形に助動詞「た」の仮定形がついたかたちです。命令形の「まし」を用いることも、ふつうはありません。

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ひとつの注意点ですが、命令形は「ください」「なさる」「いらっしゃる」などの特定の動詞にしかつきません。次の例でたしかめてください。

● お楽しみくださいませ

● ご覧なさいませ

● いらっしゃいませ

これらの動詞は、尊敬の意味を含んでいます。尊敬語と呼ばれることばです。

★ まとめ ★

【助動詞「ます」の活用】

○ 「ます」は、特殊型の活用をする。

* 命令形は、尊敬の意味の動詞にしかつかない。

▼ 「ます」の接続

助動詞は、付属語です。付属語は、かならず他の語のあとに続けて用いられることばです。それでは、「ます」という助動詞は、どのような語のあとに続くのでしょうか。

次の例からかんがえてみましょう。

● 遊び ます   ます  食べ ます   ます   ます  学ば  ます  受け させ ます  しのば  ます  見 られ ます  遊び たがり ます

「遊び(ます)」「見(ます)」「食べ(ます)」「来(ます)」「し(ます)」はすべて動詞で、それぞれ五段活用・上一段活用・下一段活用・カ行変格活用・サ行変格活用の連用形です。

このように、「ます」は、すべての動詞の連用形に続けて用いることができます。

残りの例の赤字部分、「せ」「させ」「れ」「られ」は、それぞれ助動詞「せる」「させる」「れる」「られる」「たがる」の連用形です。「ます」は、これら動詞型活用の助動詞の連用形につくこともあります。

★ まとめ ★

【助動詞「ます」の接続】

○ 「ます」は、動詞および動詞型活用の助動詞の連用形に接続する。

▼ 練習問題で理解度チェック

【問題1】

次の各文中から助動詞「ます」を探し出して、その活用形を答えなさい。

(1) いっしょに美術館に行きませんか。

(2) お時間ございますれば、ご用意いたします。

(3) すぐ起きますので、少し寝させてください。

(4) ご自愛じあいくださいませ。

【正解】

(1) 未然形  (2) 仮定形・終止形  (3) 連体形  (4) 命令形

【解説】

「ます」の活用表を覚えたうえで、文中にどの活用形があるかを探します。活用形のなかに同じ形がありますが、言い切っているかどうか、または、どのような語につらなっているかから判断してください。

(1)の文中の「ませ」は、「ます」の未然形の一つです。「ます」には未然形が二つありますが、「ませ」は「ん(ぬ)」につらなり、「ましょ」は「う」につらなります。(2)の文中の「ますれ(ば)」は仮定形、文末の「ます」は言い切っていますから終止形です。(4)の文末の「ませ」は未然形と同じ形ですが、言い切っているから命令形だとわかります。

(3)は、「ので」が連体形につく助詞であることを知っていれば、直前の「ます」は連体形であることがわかります。そのことを知らなくても、形容動詞(たとえば、「おだやかだ」)がつらなるときにどのような活用形をとるかをかんがえれば、「ので」がどのような語につくかがわかります。

【問題2】

次の各文を、助動詞「ます」を用いて、ていねいな言い方にしなさい。

(1) いっしょに食事をしよう。

(2) 終日、雨がやまなかった。

(3) その交差点を右に入ると、郵便局がある。

【正解】

(1) いっしょに食事をしましょう。

(2) 終日、雨がやみませんでした。

(3) その交差点を右に入りますと(入ると)、郵便局があります。

【解説】

文をていねいな言い方にするには、述語の文節を「ます」を用いたかたちに改めます。

(1)の述語は「しよう」で、動詞「する」の未然形「し」に助動詞「よう」がついた形です。「よう」は「ます」に接続しないので、これを「う」と入れかえて、「ます」の未然形「ましょ」につけます。「し-ましょう」になりますね。

(2)の述語「やまなかった」は、動詞「やむ」の未然形「やま」、助動詞「ない」の連用形「なかっ」、助動詞「た」の終止形がつらなった形です。まず、「ない」は「ます」に接続しないので、これを「ぬ(ん)」と入れかえて、「ます」の未然形「ませ」につけます。ここまでで、「やみ-ません」となります。つぎに、「た」は「ぬ(ん)」に接続しないので、ここは工夫する必要があります。「ぬ(ん)」と「た」のあいだに助動詞「です」を入れたら、うまくつなげることができます。

(3)は、述語の文節が「入ると」と「ある」の二つあることに注意してください。それぞれの文節に「ます」を加えてください。もっとも、文末の述語に「ます」を用いるだけでも、文全体がていねいな言い方になります。「入ると」はそのままでもかまいません。

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