接続助詞

▼ 接続助詞の働き

● 接続助詞せつぞくじょしは、主に活用語(用言と助動詞)について、前後の文節(連文節)をつなぐ働きをする助詞である。

接続語は文節の種類であり、接続詞や接続助詞は品詞(単語)の種類である。接続語は必ずしも接続詞であるとはかぎらず、接続助詞がついた文節も接続語になることができる。

● 接続助詞を含む文節は、次のような働きをする。

(1) 接続語になる

接続語になるのは、接続助詞が条件の意味で使われるときである。条件は、次のように、四つの意味に分かれる。それぞれの意味は、前の文節があとの文節にどのような関係で続くかということを表している。

 仮定かてい順接じゅんせつ

仮定の事柄ことがらに対して、順当じゅんとうな事柄があとに続く関係である。仮定とは想像上の事柄という意味であり、順接とは前の事柄に対して順当である、すなわち当然予想される事柄であるという意味である。「」「」がこの意味をもつ。

(例)雨が 降れ 、外に出ない。

 確定かくていの順接

事実である事柄に対して、順当な事柄があとに続く関係である。確定とは、その事柄が事実または確実であるという意味である。「ので」「から」などがある。

(例)雨が 降った ので 、外に出なかった。

」「」は、ある事柄が成立すると、必ず決まった結果が現れることを表す。これを一般条件と呼ぶことがある。

(例)ちりも 積もれ  、山となる。

(例)水を 冷やす  、氷になる。

 仮定の逆接ぎゃくせつ

仮定の事柄に対して、逆の(順当でない)事柄があとに続く関係である。逆接とは、前の事柄に対して順当ではない、すなわち予想または期待しない事柄であるという意味である。「ても(でも)」「ところで」などがある。

(例)たとえ雨が 降っ ても 、予定を変更するつもりはない。

 確定の逆接

事実である事柄に対して、逆の(順当でない)事柄があとに続く関係である。「けれど(けれども)」「のに」などがある。

(例)雨が 降った けれど 、予定どおりに行った。

(2) 連用修飾語になる

前置きや先行、並行、例示などの意味を表す。「」「て(で)」などがある。

(例)突然です  、クイズです。 (前置き)

(例)働き ながら 、学校に通う。 (並行)

(例)好きな子にいじわるを し たり する。 (例示)

(3) 並立語になる

並立や添加、対比の意味を表す。「たり(だり)」「」など。

(例)動画を 見 たり 、ゲームを し たり して暇をつぶす。

(4) 被補助語になる

補助用言をあとに続けて、補助の関係を表す。

(例)もう一度 やっ  みる。 (補助の関係)

▼ 接続助詞の種類

● 主な接続助詞として、次のようなものがある。

【ば】(活用語の仮定形につく。)

① 接続語を表す

急いで 行け  、間に合うだろう。 (仮定の順接

春に なれ  、青葉が吹く。 (確定の順接―一般条件

② 並立語を表す

歌も 歌え  、ダンスも踊る。 (並立

【と】(活用語の終止形につく。)

① 接続語を表す

早く 行かない  、遅刻する。 (仮定の順接

トンネルを 抜ける  、雪国だった。 (確定の順接

あたたかく なる  、雪がとける。 (一般条件

なんと 言われよう  、私は平気です。 (仮定の逆接

② 連用修飾語を表す

実を 言う  私も迷っている。 (前置き

【ても(でも)】(活用語の連用形につく。)

○ 接続語を表す

言っ ても 、聞く耳をもたない。 (仮定の逆接

何度 読ん でも 、よくわからない。 (確定の逆接

「ても」が、ガ行五段活用のイ音便形や、ナ行・バ行・マ行五段活用の撥音便形につくときは、濁音化して「でも」になる。

【けれど(けれども)】(活用語の終止形につく。)

① 接続語を表す

雨が降って いる けれど(けれども) 、出発する。 (確定の逆接

② 連用修飾語を表す

買い物に 行く けれど(けれども) 、ほしいものはありますか。 (前置き

③ 並立語を表す

仕事も 大事だ けれど(けれども) 、家族も大事だ。 (対比

【が】(活用語の終止形につく。)

① 接続語を表す

この靴は すてきだ  、私には似合わない。 (確定の逆接

② 連用修飾語を表す

僕も食べて みた  、おいしかった。 (前置き

③ 並立語を表す

野球も よい  、サッカーもよい。 (対比

【のに】(主に活用語の連体形につく。)

○ 接続語を表す

熱が ある のに 、出かける。 (確定の逆接

【ので】(活用語の連体形につく。)

○ 接続語を表す

歯が 痛かった ので 、歯医者に行くのを休んだ。 (確定の順接―原因・理由

【から】(活用語の終止形につく。)

○ 接続語を表す

あぶない から 、やめなさい。 (確定の順接―原因・理由

【し】(活用語の終止形につく。)

○ 並立語を表す

酒を 飲まない  、タバコも吸わない。 (並立

【て(で)】(動詞・形容詞・助動詞の連用形につく。)

① 接続語を表す

風邪かぜを ひい  、寝こんだ。 (確定の順接

覚えて い  、忘れたふりをする。 (確定の逆接

② 連用修飾語を表す

さなぎが 羽化し  、成虫になる。 (先行

③ 並立語を表す

肉まんは 白く  、やわらかい。 (並立

④ 補助の関係を表す

この本を 読ん  ほしい。 (「ほしい」は補助用言)

「て」が、ガ行五段活用のイ音便形や、ナ行・バ行・マ行五段活用の撥音便形につくときは、濁音化して「」になる。

【ながら】(動詞・形容詞・助動詞や体言・形容動詞の語幹につく。)

① 接続語を表す

若い ながら 、しっかりしている。 (確定の逆接

② 連用修飾語を表す

テレビを 見 ながら 、ご飯を食べる。 (動作の並行へいこう

【つつ】(動詞・助動詞の連用形につく。)

① 接続語を表す

体に悪いと 知り つつ 、飲んでしまう。 (確定の逆接

② 連用修飾語を表す

大声で 叫び つつ 、こちらに向かってくる。 (動作の並行

【たり(だり)】(活用語の連用形につく。)

① 並立語を表す

押し たり 、引い たり する。 (並立・列挙

② 連用修飾語を表す

本を 読ん だり してすごす。 (例示

「たり」が、ガ行五段活用のイ音便形や、ナ行・バ行・マ行五段活用の撥音便形につくときは、濁音化して「だり」になる。

【ところで】(助動詞「た」につく。)

○ 接続語を表す

泣いた ところで 、しかたがない。 (仮定の逆接

【ものの】(活用語の連体形につく。)

○ 接続語を表す

卒業は した ものの 、就職先がない。 (確定の逆接