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助動詞(14)「です」

助動詞「です」の意味・活用・接続について見ていきましょう。

▼ 「です」の意味

助動詞「です」の意味をみていきましょう。

次の例文を見てください。

● あれは 秋田犬 です 。

「秋田犬です」という表現は、その犬が他の種類の犬ではなく、たしかに秋田犬であるということをあらわしています。話し手がたしかにそうだと判断することを断定だんていといいます。助動詞「」と同じ意味ですね。

ただ、「です」は、単に断定の意味をあらわすのではありません。「秋田犬です」という言い方と「秋田犬だ」という言い方とくらべたとき、「秋田犬です」というほうがていねいな感じがしますよね。つまり、「です」は、「だ」とちがって、ていねい(丁寧)な断定をあらわす助動詞です。

★ まとめ ★

【助動詞「です」の意味】

○ 丁寧な断定 (「だ」よりもていねい)

▼ 「です」の活用

助動詞は、活用する語です。それでは、「です」という助動詞は、どのように活用するのでしょうか。

次の例を見てみましょう。

● 友情 です → 友情でしょう 友情でした 友情ですので

この例の赤字の部分だけを抜き出して、「です」の活用表をつくってみましょう。助動詞にも、活用形の種類があります。

【表】助動詞「です」の活用表

基本形 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
です でしょ でし です (です)
続くことば

(言い切る)

ノデ    

★スマートフォンの方は、横にスクロールさせてください。

この活用のしかたは、動詞や形容詞、形容動詞のどれにも似ていません。「です」は、特殊な活用をする助動詞であると言えます。

**

ひとつだけ注意点です。上の活用表で連体形の「です」が丸かっこで囲んであります。これは、連体形の「です」が用いられるのは、助詞の「ので」「のに」がつく場合だけにかぎられるということを意味しています。連体形であっても、体言(名詞)はつきません。「学生です人」という言い方はしませんね。次の例を参考にしてください。

● 終業時間 です ので、帰ります。

● 終業時間 です のに、帰れません。

★ まとめ ★

【助動詞「です」の活用】

○ 「です」は、特殊型の活用をする。

* 連体形は、助詞「ので」「のに」だけにつらなる。

▼ 「です」の接続

助動詞は、付属語です。付属語は、かならず他の語のあとに続くことばです。それでは、「です」という助動詞がどのような語のあとに続くのかをしらべてみましょう。

(1) 「です」のすべての活用形の接続

次の例を見てください。

【A】  です  僕  です

【B】 静か です  読む そう です  読む よう です

まずはAのグループですが、「本」は体言(名詞)で、「僕の」の「の」は助詞です。「です」がつく助詞は、「の」のほかに、「から」「だけ」「ほど」などがあります。このように、「です」は、体言一部の助詞のあとに続けて用いられます

**

つぎにBのグループです。「静か」はなにかというと、これは形容動詞「静かだ」の語幹です。「です」は、形容動詞の語幹のあとに続けて用いられることがあります。

それでは、「そう」「よう」はなんでしょうか。「です」が形容動詞の語幹につくことから考えると、「そう」「よう」は「そうだ」「ようだ」の語幹にあたる部分であると見当をつけることができるかと思います。もっとも、「そうだ」「ようだ」は形容動詞ではなく、形容動詞型の活用をする助動詞です。

このように、「です」は、形容動詞の語幹助動詞「そうだ」「ようだ」の語幹にあたる部分につくこともあります。

このサイトでは、「静かです」「そうです」「ようです」という語を、二つの単語からなることばとして扱っています。つまり、形容動詞の語幹あるいは助動詞「そうだ」「ようだ」の語幹に助動詞「です」がついた形であるとかんがえているわけです。このような考え方に対して、「静かです」「そうです」「ようです」という語を一つの単語として扱う考え方もあります。この考え方は、「静かです」で一つの形容動詞、「そうです」「ようです」で一つの助動詞であるとかんがえます。このような考え方もあることを知っておきましょう。

(2) 未然形「でしょ」だけの接続

「です」には、その未然形「でしょ」だけの接続のしかたがあります。次の例のグループがそれです。

【C】 降る でしょう  寒い でしょう  困ら せる でしょう

「降る」「寒い」「せる」は、それぞれ動詞・形容詞・助動詞の終止形です。未然形「でしょ」がつく助動詞には、「せる」のほかに、「させる」「れる」「られる」「たがる」「ない」「たい」「ぬ(ん)」「た(だ)」「ます」があります。

このように、未然形「でしょ」は、動詞・形容詞・(一部の)助動詞の終止形につくことがあります。

助動詞「」には、未然形「でしょ」のほかに、連用形「でし」がつくこともあります。その場合には、次の例のように、過去の助動詞「」がついて「でした」という形をとります。

● きのうは、勉強しませ でし た。

次の例のように、形容詞や形容詞型活用の助動詞の終止形に「です」をつけた言い方をすることがあります。

● すごく 楽しい です 。 (形容詞)

● 彼女は 大学院生らしい です 。 (形容詞型活用の助動詞)

★ まとめ ★

【助動詞「です」の接続】

○ 「です」は、体言一部の助詞形容動詞の語幹助動詞「そうだ」「ようだ」の語幹にあたる部分「そう」「よう」に接続する。

○ 未然形「でしょ」は、動詞・形容詞・(一部の)助動詞の終止形に接続する。

▼ 練習問題で理解度チェック

【問題1】

次の各文中から助動詞「です」を探し出して、その活用形を答えなさい。

(1) 今日は、特別な日になるでしょう。

(2) ミスをしたことに気づきませんでした。

(3) 危険ですので、白線の内側までお下がりください。

(4) まるで夢を見ているようです。

【正解】

(1) 未然形  (2) 連用形  (3) 連体形  (4) 終止形

【解説】

「です」の活用のしかたを、「でしょ-う」「でし-た」「です」「です-ので」と覚えて、それぞれの文中から同じ形を探しましょう。(1)の「でしょ」は未然形、(2)の「でし」は連用形であることはすぐにわかります。(3)と(4)が同じ形なので少し迷うかもしれません。終止形と連体形は同じ「です」の形ですが、連体形の「です」は「ので」「のに」にしかつらなりません。したがって、(3)の「です」は連体形で、(4)の「です」は終止形です。

【問題2】

次の各文を助動詞「です」を用いて、ていねいな言い方に改めなさい。

(1) 景気は、そのうち回復するだろう。

(2) ついに犯人はつかまらなかった。

【正解】

(1) 景気は、そのうち回復するでしょう。

(2) ついに犯人は捕まりませんでした。

【解説】

文をていねいな言い方にするには、述語の文節にていねいの意味をあらわす助動詞を付け加えます。

(1)の文の述語「回復するだろう」は、動詞「回復する」の終止形に、助動詞「だ」の未然形「だろ」と助動詞「う」の終止形が接続してできている文節です。この文節に「です」を入れるときには、「だろ」と置きかえて、「う」にうまくつらなる形にします。つまり、「だろう」を「でしょう」に変えます。「です」の未然形「でしょ」は、「だ」と同様、動詞の終止形に接続しますので、動詞「回復する」の形はそのままです。

(2)の文の述語「捕まらなかった」は、動詞「捕まる」の未然形「捕まら」に、助動詞「ない」の連用形「なかっ」と助動詞「た」の終止形が接続してできている文節です。この文節に「です」を入れるときには、少し工夫が必要です。「た」の直前に「です」を入れて「でした」の形にしたいのですが、「です」は基本的に助動詞「ない」には接続しません。ですから、「ない」を同じ打ち消しの助動詞「ん」に置きかえなければいけません。そうすると、「捕まらんでした」となりますが、まだどこか変ですね。そこで、打ち消しの助動詞の直前にもていねいの助動詞「ます」を入れて、「捕まりませんでした」とします。

▼ コメント

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コメント: 2
  • #1

    ありをりはべりいまそかり (月曜日, 07 3月 2016 22:55)

    「そうです」はどういう扱いですか?

  • #2

    管理人 (土曜日, 21 5月 2016 06:01)

    このサイトでは、「そうです」を二つの単語が合わさっているものとして考えています。本文でも説明してあるとおり、助動詞「そうだ」の語幹にあたる部分「そう」と助動詞「です」がくっついた形ということです。この考え方に対しては、「そうです」をそのまま一つの助動詞として扱う考え方もあります。この点については、「ようです」についても同じことが言えます。

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