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助動詞(5)「う・よう」

助動詞「う」「よう」の意味・活用・接続について見ていきましょう。「う」「よう」には、二つの意味があります。また、「う」と「よう」とでは、それぞれ接続のしかたがちがいます。

▼ 「う」「よう」の意味

助動詞の「」「よう」の意味をみていきましょう。

「う」「よう」には、次の二つの意味があります。例文を見ながらかんがえていきましょう。

(1) 推量すいりょう

● 青森は 寒かろ  。

● あすには 雪も 消え よう 。

最初の例文の「寒かろう」は、実際に青森にいて寒いことをたしかめたわけではないけれども、たぶん寒いだろうとかんがえる(しはかる)意味をあらわしています。次の例文の「消えよう」も、「あす」という将来のことですからまだそうなっていないのですが、雪が消えるだろうと推しはかる意味をあらわしています。

このように、話し手がなんらかを推しはかること推量といいます。「う」「よう」の一つめの意味は、推量です。

わたしたちが日常の会話をするときには、上の例文のように「う」「よう」を動詞や形容詞に直接続けて用いることはあまりありません。ふつうは、次のように、「だろう」「でしょう」となるかたちで同じ意味を言いあらわします。

● 青森は 寒いだろ  。

● あすには 雪も 消えるでしょ  。

この「う」は、ここで扱っている推量の助動詞の「う」です。

(2) 意志いし

● 公園に 行こ  。

● ごはんを 食べ よう 。

「行こう」は、「行く」という動作をするつもりである、あるいは、そう決心するという意味をあらわしています。「食べよう」も「食べる」ことをするつもりであるという意味です。

上の例文の「う」「よう」は、話し手のなにかをする意志をあらわしています。「う」「よう」の二つめの意味は、意志です。

「行こう」も「食べよう」も、ことばの捉え方によっては、単に話し手がそう思っているというだけにとどまらず、聞き手に対して誘いかけている意味にも理解することができます。「いっしょに行きませんか」「いっしょに食べませんか」という意味ですね。この意味をとくに勧誘かんゆうといいます。勧誘も「う」「よう」の意味の一つです。

★ まとめ ★

【助動詞「う」「よう」の意味】

① 推量 (~だろう)

② 意志 (~つもりだ)

* 勧誘(~しませんか)の意味もある。

▼ 「う」「よう」の活用

助動詞は、活用する語です。それでは、「う」「よう」という助動詞はどのように活用するのでしょうか。今回は、いきなり活用表からみていきます。

【表】助動詞「う」「よう」の活用表

基本形 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
(う)
よう よう (よう)
続くことば    

(言い切る)

コト    

★スマートフォンの方は、横にスクロールさせてください。

一風変わった活用表ですね。「う」も「よう」も、活用形が終止形と連体形の二つしかありません。しかも、同じかたちで変化していません。

ことばのかたちは変化していませんが(無変化)、活用形の別はあるので一応活用があると考えましょう。「う」「よう」は、無変化型の活用をする助動詞です。同じように無変化型の活用をする助動詞としては、「まい」があります。

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ところで、もう一度活用表を見ると、連体形の「う」「よう」が丸かっこで囲んでありますね。これはどういう意味かと言いますと、連体形の「う」「よう」が用いられるのは、「こと」「もの」「はず」といった名詞が続くときだけにかぎられるということをあらわしています。

次の例文を参考にしてください。

● これから 起こるで あろ  ことを 予測する。

● 油断し よう ものなら、負けて しまう。

● 彼が 来 よう はずが ない。

★ まとめ ★

【助動詞「う」「よう」の活用】

○ 「う」「よう」は、無変化型の活用をする。

* 連体形は、かぎられた名詞につらなる場合だけ用いられる。

▼ 「う」「よう」の接続

助動詞は付属語ですから、かならず他の語のあとに続けて用いられます。それでは、「う」「よう」という助動詞がどのような語のあとに続くのかをしらべてみましょう。

(1) 「う」の接続

まずは、「う」のほうからしらべていきます。次の例から考えてください。

【A】 行こ う  楽しかろ う  きれいだろ う

【B】 話さ なかろ う  話し たかろ う  話す だろ う  話す ようだろ う  話し そうだろ う  話し たろ う  話し ましょ う  話す でしょ う

Aのグループの「行こ(う)」「楽しかろ(う)」「きれいだろ(う)」は、それぞれ動詞(行く)・形容詞(楽しい)・形容動詞(きれいだ)の未然形です。つまり、助動詞の「う」は、まず用言の未然形のあとに続きます

ただし、動詞であっても、五段活用の動詞以外にはつきません。たとえば、「起きる」「食べる」の未然形「起き」「食べ」に「う」がつくことはできません。「起き」「食べ」では変ですよね。

Bのグループの赤字部分は、すべて助動詞です。それぞれ、「ない」「たい」「」「ようだ」「そうだ」「」「ます」「です」の未然形です。「う」は、これらの助動詞の未然形にもつきます

(2) 「よう」の接続

つぎに、「よう」のほうをしらべます。次の例を見ましょう。

【A】 起き よう  受け よう   よう  勉強し よう

【B】 立た  よう  起き させ よう  愛さ  よう  忘れ られ よう

Aのグループの「起き(よう)」「受け(よう)」「来(よう)」「勉強し(よう)」はすべて動詞の未然形ですが、それぞれ上一段活用・下一段活用・カ行変格活用・サ行変格活用の動詞です。五段活用の動詞はありません。

このように、「よう」は、五段活用以外の動詞の未然形につきます

Bのグループの赤字部分は、すべて助動詞です。それぞれ、「せる」「させる」「れる」「られる」の未然形です。「よう」は、これらの助動詞の未然形にもつきます

★ まとめ ★

【助動詞「う」「よう」の接続】

○ 「う」「よう」は、用言の未然形に接続する。

① 「う」は、動詞(五段)・形容詞・形容動詞の未然形につく。

② 「よう」は、五段以外の動詞の未然形につく。

○ 「う」「よう」は、一部の助動詞の未然形に接続する。

① 「う」は、「ない」「たい」「」「ようだ」「そうだ」「」「ます」「です」の未然形につく。

② 「よう」は、「せる」「させる」「れる」「られる」の未然形につく。

▼ 練習問題で理解度チェック

【問題1】

次の各文中の下線部の語が同じ意味の文を後から選んで、記号で答えなさい。

(1) さぞ、景色がよかろ

 ア よく調べておこ

 イ いっしょに遊ぼ

 ウ 彼が来ようはずがない。

(2) 挑戦しようと決心した。

 ア 数百万円はするであろ

 イ 雪のような白さだ。

 ウ 眠いから、あしたやろ

【正解】

(1) ウ  (2) ウ

【解説】

「う」「よう」の意味を見分ける問題です。「う」「よう」には、推量と意志の二つの意味があります。さらに勧誘を付け加えることもあります。その見分け方ですが、まず文中の「う」「よう」を「だろう」「でしょう」に言いかえてください。それで意味が通るのであれば、その「う」「よう」は推量の意味をあらわしています。文意がおかしくなるようであれば、意志(あるいは勧誘)の意味であると判断してください。

(1)の例文中の「よかろう」は、「よいだろう」と言いかえることができるから推量の意味です。同じように、ウの「来よう」は「来るだろう」と言いかえることができるので推量の意味です。アやイは、「だろう」に言いかえることができないから、意志(イは勧誘)の意味です。

(2)の例文中の「挑戦しよう」を「挑戦するだろう」に言いかえると、文の意味がおかしくなります。したがって、この「よう」は、推量ではなく意志の意味です。ウの文も同じように、「やろう」を「やるだろう」に言いかえると、文の意味がかわってしまいますから意志の意味です。アの「であろう」は「だろう」と同じ意味のことばです。「たぶん」を文に付け足しても意味が変わらないことを確認してください。イは直前の語の「の」に注目してください。助動詞の「よう」は助詞「の」につくことはありません。この場合の「よう」は、助動詞「ようだ」の一部です。

【問題2】

次の語の中から、助動詞「よう」が接続する語を二つ選びなさい。

 書く  勉強する  きれいだ  よい  読みます  言われる

【正解】

勉強する/言われる

【解説】

「よう」の接続のしかたを確認する問題です。「よう」は、五段活用以外の動詞(の未然形)、および、助動詞「せる」「させる」「れる」「られる」(の未然形)に接続します。問題文のグループの中から、これらの語を探してください。その他の語には、「よう」ではなく「う」が接続します。

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