ホーム > 助詞 > 助詞とは何か・どんな種類があるかを学ぼう

助詞とは何か・どんな種類があるかを学ぼう

▼ 助詞とは何か ― 助詞の性質と働き

これから、品詞の一つである助詞について学んでいきます。助詞とされる単語は、助動詞とくらべてその数が多く、その働きによって四つのグループ(種類)に分類することができます。個々の助詞は各々おのおののちがった意味を持っていますが、一つひとつの助詞について学ぶ前に、まずは助詞の性質や働きについておおまかに知っておきましょう。

1 助詞の性質

助詞じょしは、品詞の一つです。品詞については、「品詞の分類」のページでそれぞれの品詞の文法上の性質についてふれました。ここでもう一度、助詞の性質について確認しておきましょう。

助詞は、付属語活用がない単語です。少しくわしく解説します。

(1) 助詞は付属語である

付属語は、それだけで文節をつくることができず、かならずほかの語のあとに続けて用いられる単語です。助詞も、この付属語の一種ですから、かならずほかの語のあとに続けて用いられます。

次の例文の赤字部分が助詞です。

(例) 4時 から 5時 まで 国語  勉強する  。

助詞がどのような語のあとにつくのかは、個々の助詞によってちがいます。また、助詞がつくのは、動詞や形容詞、名詞などのような自立語だけであるとはかぎりません。付属語、つまり助動詞や助詞のあとにつくときもあります。

次の例文を参考にしてください。太字が助動詞で、赤字部分が助詞です。

(例) 眠れ なかっ    、暑さ  せい です 。

(2) 助詞は活用しない語である

助詞は、そのあとにどのような語が続いてもそのかたちが変化しません。つまり、助詞は活用がない単語です。これに対して、同じ付属語である助動詞は活用がある単語です。助詞と助動詞とのちがいは、活用があるかないかという点にあります。

2 助詞の働き

助詞は、文の中でどのような働きをする単語なのでしょうか。例文を見ながら考えていきましょう。

(1) 語と語との関係をあらわす働き

(例①) 鳥  エサ  食べる。

(例②) 友達  ボール  遊ぶ。

(例③) 新潟 から 青森 まで 旅行する。

それぞれの例文の赤字の部分が助詞です。まず、助詞がなかったらどうなるのかを考えてみましょう。

例文から助詞を取り除くと、それぞれの文は、

「鳥 エサ 食べる」

「友達 ボール 遊ぶ」

「新潟 青森 旅行する」

となります。これでは、ただ単語をならべたのと変わりません。

単語をただならべただけでもなんとなく意味が通じるような気がするので、一見、これでもよいように思うかもしれません。しかし、次の例文を見ると、それは間違いであることがわかります。

(例④) 鳥  エサ  食べる。

(例⑤) 友達  ボール  遊ぶ。

(例⑥) 新潟  青森  旅行する。

例④の文ですが、「鳥のエサ」を食べるのは「鳥」でしょうか、それとも、「鳥」以外の生き物でしょうか。この文だけからは、どちらであるかはわかりません。これに対して、例①の文を見ると、「エサ」を食べるのは「鳥」であることがはっきりわかります。これは、助詞「が」が述語「食べる」の主語をあらわしているからです。

次に例⑤の文ですが、「友達のボール」で遊ぶときにその「友達」もいっしょに遊ぶのでしょうか、それとも、ほかの友達といっしょにまたは一人で遊ぶのでしょうか。この文だけからは、くわしくはわかりません。一方、例②の文を見ると、「友達」といっしょに遊ぶということがわかります。これは、助詞「と」が「~といっしょに」という意味をあわらしているからです。

例⑥の文と例③の文をくらべてみてください。例③の文は、旅行のルートが「新潟」を出発点にして「青森」を終点とすることがわかります。これに対して、例⑥の文だと、旅行で訪れる先が「新潟」と「青森」であることがわかりますが、出発点がどこであるかや、どちらを先に訪れるのかまではわかりません。

以上の説明から、文中の助詞が入れかわることで、文の意味がかなり変わってしまうことがわかると思います。このことから、「が」「を」「の」「で」「と」などといった助詞には、語と語との関係をあらわす働きがあることがわかります。

(2) いろいろな意味をそえる働き

(例⑦) おすし  食べる。

(例⑧) おすし  食べる。

(例⑨) おすし だけ 食べる。

例⑦の文と例⑧および例⑨の文とをくらべてみましょう。例⑧や例⑨の文も、基本的には例⑦の文と同じ意味をあらわしています。でも、まったく同じ意味であるわけではありません。すこしだけ意味がちがう感じがしますね。どのような意味のちがいがあるのでしょうか。

例⑦の文の「おすしを」だと、「おすし」を食べることはわかります。しかし、それ以外のこと、たとえば、「おすし」のほかにもなにかを食べるのか、それとも、食べないのかといったことが、「おすしを」だけからはわかりません。

これに対して、例⑧の文の「おすしも」からは「おすし」のほかにもなにかを食べることがわかりますし、例⑨の文の「おすしだけ」からは「おすし」のほかには食べないことがわかります。

このように、「も」「だけ」といった助詞には、語にいろいろな細かい意味をそえる(加える)働きがあります

(例⑩) おすしを 食べる 

(例⑪) おすしを 食べる 

例⑩の文と例⑪の文は、例⑦の文末にそれぞれ「ぞ」「な」という助詞をつけ加えただけの文です。たった一文字つけ加えただけなのですが、例⑦の文と例⑩や例⑪の文を読みくらべてみると、意味のちがいがあることに気づきます。

例⑩の文は、「食べる」ことを自分に言い聞かせている(念をおす)ような意味が含まれています。また、例⑪の文は、「食べてはいけない」という禁止の意味になっていますね。これは、「ぞ」には念をおす意味があり、「な」には「~するな」という禁止の意味があるからです。

このように、「ぞ」「な」といった助詞には、文末について文にいろいろな意味をそえる働きがあることがわかります。

★ まとめ ★

これまでに述べた助詞の性質と働きについて簡単にまとめます。

【助詞の性質と働き】

○ 助詞は、付属語活用がない単語である。

○ 助詞には、語と語の関係をあらわしたりいろいろな意味をそえたりする働きがある。

▼ 助詞の種類

助詞は、その働きによって大きく四つに分類されます。ここでは、助詞にはどのような種類があってそれぞれどのような働きをするのかについて簡単に見ていきます。それぞれの種類に分類される助詞の具体例についても目を通しておきましょう。

助詞は、その働きに応じて、格助詞接続助詞副助詞終助詞の四つの種類に分類されます。それぞれの種類の助詞がどのような働きをするのかについて、例文をもとにしながら簡単に見ていきます。

(1) 格助詞かくじょし

(例) 母親  子ども  図書館  絵本  読んでいる。

例文の赤字の語が格助詞と呼ばれる助詞です。

」という助詞は、それがつく語(文節)が述語「読んでいる」の主語であることをあらわしています。また、「」「」という助詞は、それぞれ、どこ「読んでいる」か、なに「読んでいる」のかをあらわしています。文法的に言うと、「図書館で」「絵本を」の文節は、述語「読んでいる」にかかる連用修飾語となっています。

「が」がつく語(文節)が文の主語になるのですから、「読んでいる」のは「子ども」であると言えます。しかし、その前に「母親と」とありますから、母親も子どもといっしょに「読んでいる」ことになります。つまり、主語になれる語(文節)が二つ並んでいます。このように、「」という助詞は、同じ資格をもつ語(文節)が並んでいることをあらわします。

以上のように、格助詞とは、それがつく語(文節)が文中のほかの文節に対してどのような関係にあるかということをあらわす助詞です。格助詞は、例文のように、主に体言につきます

(2) 接続助詞せつぞくじょし

(例) のどが かわく ので、お水を 飲みたい。

例文の「ので」は、接続助詞の一つです。例文は、「ので」を境にして前後二つの部分に分けることができます。前半部分が「のどが渇く」で、後半部分が「お水を飲みたい」ですね。「ので」という接続助詞は、この前後の部分(連文節)をつないで一つの文にする働きをしています。「ので」のつく文節は、接続語になります。

このように、接続助詞は、前後の文節(連文節)をつなぐ働きをする助詞です。接続助詞は、例文のように、主に活用のある語(用言・助動詞)につきます

なお、接続助詞がつく文節は、必ずしも接続語になるとはかぎりません。連用修飾語並立語になることもあります。くわしくは、「接続助詞をマスターしよう」のページで説明します。

例文に関してもう少しくわしく言うと、「ので」という接続助詞は、前後のことがらのつながりがもっともである(順当である)ことをあらわしています。「のどが渇く」と、「お水を飲みた」くなるのは、もっともですよね。このような接続の関係を順接じゅんせつと呼びます。

また、「のどが渇」いて「お水を飲みた」くなったのは、すでに事実として定まっていることです。このような場合を確定かくていと呼びます。これに対して、「のどが渇け、お水を飲もう。」ならば、まだ事実ではなく想像するだけにとどまっています。このような場合を仮定かていと呼びます。

順接や逆説、確定や仮定といった接続の関係については「接続助詞をマスターしよう」のページでくわしく解説します。

(3) 副助詞ふくじょし終助詞しゅうじょし

(例①) 子どもに まで 笑われる。

(例②) 無駄な 物 ばかり 買う。

例文の赤字の「まだ」「ばかり」が副助詞と呼ばれる助詞です。

例①の文は、「まで」を取り除いても文として成り立ちますし、例②の文も、「ばかり」を「を」と入れかえても文として成り立ちます。基本的な意味にもほとんどちがいがありません。ただ、「まで」や「ばかり」という助詞が加わることによって、文の意味に微妙びみょうなちがいが生まれています。

例①の文は、「まで」という助詞を用いることによって、子ども以外の人には当然笑われているという意味を含んでいます。また、例②の文は、「ばかり」という助詞を用いることによって、無駄な物だけにかぎる(限定)という意味をあらわしています。

(例③) 外は、寒いです  。

(例④) 外は、寒いです  。

例文の赤字の「か」「よ」が終助詞と呼ばれる助詞です。

例③の文は、「外は、寒いです」という文の末尾に、助詞の「か」がつくことによって疑問あるいは質問の意味をあらわす文になっています。また、例④の文は、文末に助詞の「よ」がつくことによって、相手に知らせる、あるいは言い聞かせるという意味をあらわす文になっています。

**

以上のように、副助詞および終助詞は、語や文にさまざまな意味をそえる(加える)助詞です。副助詞は、用言や体言のほか、助動詞や助詞まで、いろいろな語につきます。終助詞は、おもに文の終わり(文末)につく助詞です

四つの助詞の種類について具体的にどのような助詞がそれにあたるのかを表のかたちで示すと次のようになります。

【表】助詞の種類とその例

助詞の種類 語例
格助詞

  を に へ  より から  

接続助詞

ば  ても(でも) から ので  けれど(けれども) のに て() し ながら たり(だり) なり つつ ものの ところで

副助詞

は も こそ さえ でも だって しか ばかり など まで だけ ほど きり(ぎり) くらい(ぐらい) なり やら  だの なんて ずつ とか すら

終助詞

な(なあ)  よ わ こと な ぞ ぜ とも   ね(ねえ) さ かしら もの ものか

 表中の太字は同じ形の語。

★ まとめ ★

【助詞の種類】

○ 助詞には、次の4種類がある(以下、接続と働き)。

 格助詞は、主に体言について、語(文節)と語(文節)との関係(格)をあらわす

 接続助詞は、主に活用のある語について、前後の文節(連文節)をつなぐ

 副助詞は、いろいろな語について、さまざまな意味をそえる

 終助詞は、主に文末について、さまざまな意味をそえる

ここまで終了

練習問題で理解度をチェックしよう

【問題1】

 

【正解】

【解説】

コメント

コメントをお書きください

コメント: 3
  • #1

    かっき (水曜日, 17 5月 2017 22:03)

    分かりやすかったです!

  • #2

    (火曜日, 23 5月 2017 22:57)

    わかりやすかったです!
    すごく参考になりました!

  • #3

    たまご (土曜日, 27 5月 2017 16:15)

    とても分かりやすかったです
    ありがとうございましたm(__)m

ご意見・ご感想は、掲示板をご利用ください。