■ 単語の活用
活用……文中での用い方によって単語の形が変化すること。
単語には、活用がある(活用する)ものと活用がない(活用しない)ものがある。
(例) 「行く」は、活用がある(「行かない・行った」)。
(例) 「公園」は、活用がない。
■ 自立語・付属語と活用の有無
単語は、活用がある自立語・活用がない自立語・活用がある付属語・活用がない付属語に分類することができる。
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単語のなかには、文中での用い方(文節が切れるか続くか、続くとしたらどのような語が続くか)によってその形が変化するものがあります。
文中での用い方によって単語の形が変化することを活用といいます。
公園 に 行く 。(文節が切れる。)
公園 に 行か ない 。(「ない」が続く。)
公園 に 行っ た 。(「た」が続く。)
上の例の「行く」「行か」「行っ」は、文中での用い方によって同じ単語が形を変えたものです。
つまり、「行く」は、活用がある(活用する)単語です。
公園 で 遊ぶ 。(「で」が続く。)
公園 が ある 。(「が」が続く。)
あそこが 公園 だ 。(「だ」が続く。)
上の例の「公園」は、文中での用い方によって単語の形が変わりません。
つまり、「公園」は、活用がない(活用しない)単語です。
以上のように、単語には、活用がある(活用する)ものと活用がない(活用しない)ものとがあります。
*
ある単語に活用があるかどうかは、その単語に「ない」「た」などの語を続けて単語の形が変化するかどうかによって見分けます。
「行く」のような活用がある単語に「ない」「た」を続けると、「行かナイ」「行っタ」というように単語の形が変化します。
これに対して、「公園」のような活用がない単語に「ない」「た」を続けても、単語の形は変化しません。
活用があるかないかは、「ない」「た」を続けて単語の形が変わるかどうかによって見分ける。
どんな単語(品詞)が活用するか、また、どのような活用をするかをこれから学んでいきます。
先回りして説明しておくと、活用があるのは動詞・形容詞・形容動詞・助動詞の4品詞で、それぞれ活用のしかたが違います。
単語は、自立語と付属語に分けることができます。➡単語の分類(1)自立語と付属語
学校 に 行く 時間 だ 。
上の例文の単語を自立語と付属語に分けてみます。(文節の最初にくる単語が自立語であり、そうでないのが付属語です。)
【文節】 学校に|行く|時間だ。
【自立語】 学校 行く 時間
【付属語】 に だ
これらの単語のうち、「行く」と「だ」は活用がある単語であり、「学校」「時間」「に」は活用がない単語です。(「行く→行かない・行った」「~だ→~でない・~だった」)
このように、自立語と付属語のどちらにも活用があるものと活用がないものがあります。
したがって、単語は、活用がある自立語・活用がない自立語・活用がある付属語・活用がない付属語の四つのグループに分類することができます。
【図】自立語・付属語と活用の有無
*
以上のように、単語はまず、①自立語と付属語に分類して、その次に、②活用があるものと活用がないものに分類することができます。
この二つのステップを経たのちに、さらにまた細かく分けることによって、最終的に品詞とよばれる10のグループ(動詞・形容詞・形容動詞・名詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞・助動詞・助詞)に分かれます。
くわしくは、「単語の分類(3)品詞の分類」のページで解説します。
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次の各組に当てはまるものを後から選んで、記号で答えなさい。
(1) 立つ 降る 上がる 感動する
(2) ~だ ~られる ~たい ~ようだ
(3) ~が ~さえ ~くらい ~ので
(4) 富士山 とても だから まあ
ア 活用がある自立語
イ 活用がない自立語
ウ 活用がある付属語
エ 活用がない付属語
【アドバイス】
単語は、自立語と付属語に分類して、さらに、活用があるものと活用がないものとに分類することができます。
自立語は単独で文節をつくれる単語で、付属語はそうではない単語です。
また、活用の有無は、「ない」「ます」「た」などを続けてみて単語の形が変化するかどうかによって見分けます。
(1) ア
(2) ウ
(3) エ
(4) イ
*
次の各文中の下線部から活用がある自立語を選び、番号で答えなさい。
(1) 災害が起こる 可能性を考える。
(2) おだやかな 笑顔がとても印象的だった。
(3) 自宅から学校まで自転車で通う。
(4) 彼は、アメリカに留学する らしい。
【アドバイス】
まず各文を文節に分けて、下線部の語が自立語か付属語かを見分けます。
災害が|起こる|可能性を|考える。
おだやかな|笑顔が|とても|印象的だった。
自宅から|学校まで|自転車で|通う。
彼は、|アメリカに|留学するらしい。
自立語は、文節の最初にあります。
次に、それが活用がある語かどうかを見分けます。
「ない」「た」などの語を続けてみて、単語の形が変化するかどうかをしらべましょう。変化するのであれば、活用がある語です。
(1) ②
(2) ①
(3) ③
(4) ②