■ 修飾語と被修飾語
修飾語……他の文節にかかり、くわしく説明する文節。
被修飾語……修飾語によって説明される文節。(例) 小さな 子どもが、元気に 遊ぶ。
修飾語は、被修飾語よりも前にある。
■ 連体修飾語と連用修飾語
連体修飾語……体言をふくむ文節にかかる修飾語。
(例) きれいな 花が 咲く。
連用修飾語……用言をふくむ文節にかかる修飾語。
(例) 花が きれいに 咲く。
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文の骨組みとなる文節は主語と述語ですが、たいていの文はそれ以外の文節も組み合わさって成り立っています。➡文節の働き(1)主語・述語
そのような文節の一つに修飾語があります。
修飾語とは、他の文節にかかってその内容をくわしく説明する文節をいいます。
小さな 子どもが 公園で 元気に 遊ぶ 。
上の例文では、「小さな」の文節が、主語の「子どもが」にかかって、どんな子どもであるかを説明しています。
そして、「公園で」と「元気に」の文節が、それぞれ述語の「遊ぶ」にかかって、どこで・どのように遊ぶのかを説明しています。
【図】修飾語
また、修飾語によって説明される文節を被修飾語といいます。
上の例文では、主語「子どもが」と述語「遊ぶ」がそれぞれ修飾語によって説明されている被修飾語になります。
なお、ある文節(修飾語)が他の文節(被修飾語)にかかってくわしく説明することを、「修飾する」といいます。
修飾語と被修飾語との間には、前者が後者にかかり、後者が前者を受けるという関係があります。
このような文節どうしの関係を修飾・被修飾の関係といいます。➡文節どうしの関係
*
修飾語は、被修飾語よりも前にあります。修飾語が被修飾語の後ろにくることはふつうありません。(例外は、倒置の文です。➡文の成分の位置)
ただし、修飾語が被修飾語の直前にあるとはかぎりません。
次の例文のように、修飾語と被修飾語との間にほかの文節が入ることもあります。
公園で 小さな 子どもが 遊ぶ 。
修飾語は、被修飾語よりも前にある。
被修飾語になるのは主語と述語だけとはかぎりません。修飾語が被修飾語になることもあります。
・これは、とても すばらしい
この例文では、「とても」の文節が「すばらしい」の文節を修飾し、「すばらしい」の文節が「本だ」の文節を修飾しています。
つまり、「すばらしい」の文節は、「本だ」を説明する修飾語であると同時に、「とても」によって説明される被修飾語でもあります。
このように、ある文節が修飾語であるか被修飾語であるかは、他の文節との関係で決まります。
修飾語には、連体修飾語と連用修飾語の2種類があります。
(1) 連体修飾語
連体修飾語とは、体言
体言とは、「子ども」「花」のように、人や物事の名前を表す単語(名詞)をいいます。➡単語の分類(3)品詞の分類
「どんな」「何の(だれの)」などに当たる文節が連体修飾語になります。
きれいな
アサガオの
(2) 連用修飾語
連用修飾語とは、用言
用言とは、「遊ぶ」「咲く」のように、動作や状態などを表す単語(動詞・形容詞・形容動詞)をいいます。➡単語の分類(3)品詞の分類
「何を」「いつ」「どこで」「どのように」「どのくらい」などに当たる文節が連用修飾語になります。
花が きれいに
私は、種を
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次の各文中の下線部が修飾している文節をそれぞれ抜
(1) その県は、リンゴの名産地
(2) もっとも優れた作品が金賞に選ばれる。
(3) ときどき百貨店で洋服を買う。
【アドバイス】
まず文を文節に区切ってから、下線部の修飾語がかかる文節を一つずつ探していきましょう。(文節分けの方法は、「言葉の単位」のページを参照。)
被修飾語は、修飾語よりも後ろにあります。
(1) その|県は、|リンゴの|名産地です。
(2) もっとも|優れた|作品が|金賞に|選ばれる。
(3) ときどき|百貨店で|洋服を|買う。
修飾語に近い文節から遠い文節への順で意味が結びつくかどうかを調べていきます。
その際、修飾語が被修飾語の直前
(1) 名産地です
(2) 優れた
(3) 買う
*
次の各文中で下線を引いた文節が、(ア)連体修飾語と(イ)連用修飾語のいずれであるかを記号で答えなさい。
(1) 大きな飛行機が上空を飛ぶ。
(2) 桜の花びらがひらひらと舞う。
(3) 真夜中にふと目が覚めた。
(4) 明日、家族でレストランに行きます。
【アドバイス】
まずは、下線部の修飾語が文中のどの文節を修飾しているかを考えましょう。
文を文節に区切って、修飾語に近い文節から順に意味の結びつきを調べていきます。(文節分けの方法は、「言葉の単位」のページを参照。)
(1) 大きな|飛行機が|上空を|飛ぶ。
(2) 桜の|花びらが|ひらひらと|舞う。
(3) 真夜中に|ふと|目が|覚めた。
(4) 明日、|家族で|レストランに|行きます。
次に、見つけた被修飾語が体言をふくむ文節か、それとも、用言をふくむ文節かを考えましょう。
体言は人や物事の名前を表す単語で、用言は動作や状態を表す単語です。
(1) ア
(2) イ
(3) イ
(4) イ