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動詞(3) ― 活用形とその用法

活用がある単語は、文中での用いられ方によって適した形に変化します。動詞が変化する形(活用形)には六つの種類があり、それぞれの形に名前があります。そして、それぞれの活用形には定まった用法があります。動詞の活用形の用法はさまざまですが、ここでは代表的なものだけを紹介します。

▼ 動詞の活用形

動詞などの活用がある単語は、文中での用いられ方によって一つの語がさまざまな形に変化します。単語の形が変わる(活用する)ときの一つひとつの形活用形かつようけいと言います。

品詞のうちで活用があるものは、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞の四つです。

動詞には、未然形みぜんけい連用形れんようけい終止形しゅうしけい連体形れれんたいけい仮定形かていけい命令形めいれいけい六つの種類の活用形があります。これに対して、形容詞形容動詞には、命令形を除く五つの活用形しかありません。助動詞の場合は、助動詞の種類ごとにさまざまです。

次に動詞「行く」を例にして、それぞれの活用形の具体例をあげます。

未然形  海へ 行か ない。

未然形  海へ 行こ う。

連用形  海へ 行き ます。

連用形  海へ 行っ た。

終止形  海へ 行く 。

連体形  海へ 行く とき

仮定形  海へ 行け ば、

命令形  海へ 行け 。

まず、未然形と連用形がそれぞれ二つずつあることに気づくと思います。このように、一つの単語に同じ種類の活用形が二つ以上あることもあります。

そして、終止形と連体形が同じ「行く」という形であり、また、仮定形と命令形が「行け」で同じです。このように、同じ形であっても活用形の種類が違うことがあります。

★ まとめ ★

【動詞の活用形】

○ 動詞には、未然形連用形終止形連体形仮定形命令形の6種類の活用形がある。

▼ 動詞の活用形の用法

すでに説明したように、動詞には、未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形・命令形の六つの活用形があります。以下、それぞれの種類の活用形の代表的な用法、すなわち、文中でどのように用いられるかについて述べていきます。それぞれの活用形の用法は、以下で述べていくものだけにかぎられないことを心に留めておいてください。

文中においてある単語がどの種類の活用形になるかは、その単語の直後に続く語によって定まります。したがって、ある単語の文中での活用形を見分けるときは、そのあとに続く語に着目するようにします。なお、活用形の用法は、動詞・と形容詞・形容動詞とで異なります。形容詞・形容動詞の活用形の用法については、別のページで説明します。

(1) 未然形

次の各例文の赤字の語は、すべて動詞の未然形です。

● もう誰とも 話さ ない 。 (「話す」の未然形)

● 部屋にこもって本を 読も  。 (「読む」の未然形)

● 明日は仕事なので、もう  よう 。 (「寝る」の未然形)

このように、動詞の未然形は、助動詞「ない」や「う・よう」につらなるときに用いられる形です

(2) 連用形

次の各例文の赤字の語は、すべて動詞の連用形です。

● 毎日、お風呂に 入り ます 。 (「入る」の連用形)

● カラスが飛んでいるのが 見え  。 (「見える」の連用形)

● 彼に直接 会っ  真相を確かめる。 (「会う」の連用形)

● 雨が 降り 、雷が鳴る。 (「降る」の連用形)

上の例から動詞の連用形の用法を考えてみましょう。

まず、動詞の連用形は、助動詞の「ます」「た(だ)」や、助詞の「て(で)」に連なります

また、最後の例文は、文が、連用形「降り」によっていったん中止した後で、また続いていますこのような連用形の用法を中止法と言います。中止法の用法があるのは、動詞の連用形だけにかぎりません。形容詞や形容動詞の連用形にも中止法の用法があります。

(3) 終止形

次の例文の赤字の語は、動詞の終止形です。

● 赤ちゃんがすやすやと 眠る 。 (「眠る」の終止形)

例文のように、動詞の終止形その語で文が終わる(言い切る)ときに用います

動詞の終止形は、動詞の基本となる形(基本形)であって、言い切りの形とも言います。国語辞典にたくさんっている一つひとつの単語の見出しとして用いられているのがこの形です。

終止形の用法は、文を言い切ることだけにかぎられません。終止形には、助動詞や助詞に連なる用法もあります。次の例で確かめてください。

● 天気予報によると、雨が 降る そうだ 。 (「降る」の終止形)

● お酒を 飲む  、顔が赤くなる。 (「飲む」の終止形)

(4) 連体形

次の各例文の赤字の語は、いずれも動詞の連体形です。

● ドアを 開ける とき は、必ずノックしなさい。 (「開ける」の連体形)

● 教える こと は、学ぶ こと でもある。 (「教える」「学ぶ」の連体形)

このように、動詞の連体形は、「とき」や「こと」などの体言に連なるときに用いられる形です

連体形には、体言に連なる用法のほかに、助動詞「ようだ」や助詞「の」などに連なる用法もあります。次の例で確かめてみましょう。

● どうやら映画が 始まる ようだ 。 (「始まる」の連体形)

● タバコを 吸う  は、健康に悪い。 (「吸う」の連体形)

(5) 仮定形

次の例文の赤字の語は、動詞の仮定形です。

● 友人に金を 貸せ  、友人も金も失う。 (「貸す」の仮定形)

例文のように、動詞の仮定形は、助詞「」に連なる形です

(6) 命令形

次の例文の赤字の語は、動詞の命令形です。

● 春よ、早く 来い 。 (「来る」の命令形)

例文のように、動詞の命令形は、命令して文を言い切るときに用いられる形です

★ まとめ ★

【動詞の活用形の主な用法】

○ 未然形は、助動詞「ない」「う・よう」に連なる。

○ 連用形は、

① 助動詞「ます」「た(だ)」や、助詞の「て(で)」に連なる。

② 中止法に用いる。

○ 終止形は、その語で文が終わる(言い切る)ときに用いる。

○ 連体形は、体言(とき・こと)に連なる。

○ 仮定形は、助詞「ば」に連なる。

○ 命令形は、命令して文を言い切るときに用いる。

▼ 練習問題で理解度チェック

【問題】

次の各文中の下線を引いた動詞の活用形を答えなさい。

(1) ジョバンニも手をあげようとして、急いでそのままやめました。

(2) 街中を歩い行くと、ビルの角に行列ができているのが見えた。

(3) あんな赤く光る火は何を燃やせばできるんだろう。

(4) よく学び、よく遊べ

【正解】

(1) 「あげ」―未然形  「やめ」―連用形

(2) 「歩い」―連用形  「行く」―終止形  「見え」―連用形

(3) 「光る」―連体形  「燃やせ」―仮定形

(4) 「学び」―連用形  「遊べ」―命令形

【解説】

単語の活用形を見分けるためのポイントは、その単語の直後に着目することです。6種類の活用形すべてについて、その用法、すなわち、どのような語に連なるのかや、どのように言い切るのかといったことを覚えておきましょう。

なお、正確に理解するためには、助動詞や助詞についても勉強しなければなりません。個々の助動詞・助詞ごとにどのような活用形につくのかが決まっているので、直後の助動詞や助詞から動詞の活用形を判断することができます。

(1) 助動詞「よう」に連なる動詞の活用形は、未然形です。また、助動詞「まし(ます)」は動詞の連用形につくので、その直前の「やめ」は連用形であることがわかります。

(2) 助詞「て」や助動詞「た」に連なる動詞の活用形は、連用形です。「と」は活用語の終止形につく助詞ですから、その直前の「行く」は終止形です。このように終止形は、必ずしも文末にくるとはかぎらず、助動詞や助詞に連なる場合もあることに注意してください。

(3) 体言(火)に連なる動詞の活用形は、連体形です。動詞(と形容詞)は終止形と連体形とが同じ形なので、その直後を見てどちらであるかを判断することになります。

助詞「ば」に連なる動詞の活用形は、仮定形です。

(4) 「学び」の直後でいったん文が途切れています。このような表現を中止法と言います。中止法は、連用形の用法の一つです。

命令して言い切る形は、命令形です。

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