国語の文法
  • ホーム
  • 文法の基礎
  • 用言
  • 活用のない自立語
  • 助動詞
  • 助詞
  • 語の識別
  • 文の組み立て
  • 敬語
  • 掲示板

ホーム > 用言 > 動詞(6)下一段活用

動詞(6)下一段活用

要点のまとめ

■ 下一段活用

下一段活用しもいちだんかつよう……五十音図のエ段だけで活用。

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
エ エ エる エる エれ エろ
エよ

(語例) 出る 寝る 受ける 食べる

下一段活用の動詞には、語幹と活用語尾の区別がないものがある。

(語) 得える 出でる 寝ねる 経へる

[スポンサードリンク]

解説

1 下一段活用

下一段活用しもいちだんかつようとは、五十音図のエ段だけで活用するような動詞の活用のしかたをいいます。➡動詞(2)活用とその種類

たとえば、動詞の「受ける」を活用させると、次のようになります。

受け ナイ  (未然形)

受け マス  (連用形)

受ける 。  (終止形)

受ける トキ (連体形)

受けれ バ  (仮定形)

受けろ 。  (命令形)

受けよ 。  (命令形)

〔太字=語幹、赤字=活用語尾〕

「受ける」の未然形から命令形までの活用語尾を見ると、すべての活用形の活用語尾にエ段の音おん「け」が入っていることがわかります。

「下一段」活用とよぶのは、五十音図の中央のウ段より下﹅の一段﹅﹅(エ段)で活用するからです。

「受ける」の語幹は、「受け」ではなく、「受(う)」の部分だけであることに注意してください。

語幹にエ段音(「受け」の「け」)がふくまれないのは、エ段音をふくめてしまうと、未然形や連用形の活用語尾がなくなってしまうからです。

下一段活用を表にしてまとめると、次のようになります。➡動詞(3)活用形とその用法

【表】下一段活用

★スマートフォンの方は、横にスクロールさせてください。

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
―エ ―エ ―エる ―エる ―エれ ―エろ
―エよ
ナイ
ヨウ
マス
タ
言い切る トキ バ 命令して
言い切る

※ 「―エ」は、活用語尾がエ段の音(え・け・げ・せ・…)であることを表しています。

下一段活用は、上の表の音をくり返し声に出すなどして覚えましょう。

*

下一段活用の動詞のなかには、語幹と活用語尾の区別がないものもあります。

語幹と活用語尾の区別がない下一段動詞

得える 出でる 寝ねる 経へる

2 下一段活用動詞の活用表

下一段活用動詞の活用表は、次のようになります。

【表】下一段活用動詞の活用表

★スマートフォンの方は、横にスクロールさせてください。

行 基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
用法 ナイ
ヨウ
マス
タ
言い切る トキ バ 命令して
言い切る
ア 得(え) る 〇 え え える える えれ えろ
えよ
カ 受 け る う(受) ―け ―け ―ける ―ける ―けれ ―けろ
―けよ
ガ 下 げ る さ(下) ―げ ―げ ―げる ―げる ―げれ ―げろ
―げよ
サ や せ る や ―せ ―せ ―せる ―せる ―せれ ―せろ
―せよ
ザ 混 ぜ る ま(混) ―ぜ ―ぜ ―ぜる ―ぜる ―ぜれ ―ぜろ
―ぜよ
タ 当 て る あ(当) ―て ―て ―てる ―てる ―てれ ―てろ
―てよ
ダ 出(で) る 〇 で で でる でる でれ でろ
でよ
ナ 寝(ね) る 〇 ね ね ねる ねる ねれ ねろ
ねよ
ハ 経(へ) る 〇 へ へ へる へる へれ へろ
へよ
バ 食 べ る た(食) ―べ ―べ ―べる ―べる ―べれ ―べろ
―べよ
マ 決 め る き(決) ―め ―め ―める ―める ―めれ ―めろ
―めよ
ラ 入 れ る い(入) ―れ ―れ ―れる ―れる ―れれ ―れろ
―れよ

※ 語幹の欄らんの「〇」は、語幹と活用語尾の区別がないことを表しています。

[スポンサードリンク]

練習問題

問題

次の各文中の( )に、後の動詞を適当な活用形に直して入れなさい。

(1) 彼の説明は、要領ようりょうを( )ないものであった。[得る]

(2) ダイエットをして3キロも( )ました。[やせる]

(3) 部屋を( )ときは、電気を消してください。[出る]

(4) 明日( )ば、海水浴に行こう。[晴れる]

【アドバイス】

下一段動詞の活用形を答える問題です。

動詞の活用形は、文中での用法、すなわち、動詞に続く語や符号ふごうによって決まります。カッコの直後に注目して、うまく当てはまる活用形を考えましょう。

(1) 「ない」は、動詞の未然形に付つく助動詞です。

(2) 「まし」は、動詞の連用形に付く助動詞です。

(3) 「とき」は体言(名詞)なので、その直前には連体形が来ます。

(4) 「ば」は、活用語の仮定形につく助詞です。

解答

(1) 得(え)

(2) やせ

(3) 出る

(4) 晴れれ

  • 動詞(1)性質と働き
  • 動詞(2)活用とその種類
  • 動詞(3)活用形とその用法
  • 動詞(4)五段活用・音便
  • 動詞(5)上一段活用
  • 動詞(6)下一段活用
  • 動詞(7)カ行変格活用・サ行変格活用
  • 動詞(8)活用の種類の見分け方
  • 動詞(9)自動詞・他動詞
  • 動詞(10)可能動詞
  • 形容詞(1)性質と働き
  • 形容詞(2)活用
  • 形容動詞(1)性質と働き
  • 形容動詞(2)活用
  • 補助動詞・補助形容詞

▼ご意見・ご質問は掲示板へ

掲示板

▼このサイトをシェアする

◆◆◆サイト内検索◆◆◆

[スポンサードリンク]

プライバシーポリシー | サイトマップ
© 2015-2023 KUSUHARA
ログアウト | 編集
  • ホーム
    • サイト更新情報
  • 文法の基礎
    • 言葉の単位
    • 文節の働き(1)主語・述語
    • 文節の働き(2)修飾語
    • 文節の働き(3)接続語・独立語
    • 単語の分類(1)自立語と付属語
    • 単語の分類(2)単語の活用
    • 単語の分類(3)品詞の分類
    • 指示語(こそあど言葉)
    • 複合語・派生語
  • 用言
    • 動詞(1)性質と働き
    • 動詞(2)活用とその種類
    • 動詞(3)活用形とその用法
    • 動詞(4)五段活用・音便
    • 動詞(5)上一段活用
    • 動詞(6)下一段活用
    • 動詞(7)カ行変格活用・サ行変格活用
    • 動詞(8)活用の種類の見分け方
    • 動詞(9)自動詞・他動詞
    • 動詞(10)可能動詞
    • 形容詞(1)性質と働き
    • 形容詞(2)活用
    • 形容動詞(1)性質と働き
    • 形容動詞(2)活用
    • 補助動詞・補助形容詞
  • 活用のない自立語
    • 名詞(1)性質と働き
    • 名詞(2)種類
    • 名詞(3)代名詞
    • 副詞(1)性質と働き
    • 副詞(2)種類
    • 連体詞
    • 接続詞
    • 感動詞
  • 助動詞
    • 助動詞の性質と働き
    • 助動詞の分類
    • 「せる・させる」
    • 「れる・られる」
    • 「ない・ぬ(ん)」
    • 「う・よう」
    • 「まい」
    • 「たい・たがる」
    • 「た(だ)」
    • 「そうだ」
    • 「ようだ」
    • 「らしい」
    • 「ます」
    • 「だ」
    • 「です」
    • 助動詞活用表
  • 助詞
    • 助詞の性質と働き
    • 格助詞の働き
    • 主な格助詞の用法
    • 接続助詞の働き
    • 主な接続助詞の用法
    • 副助詞の働き
    • 主な副助詞の用法
    • 終助詞の働き
    • 主な終助詞の用法
  • 語の識別
    • 「ない」の識別
    • 「が」の識別
    • 「だ」の識別
    • 「で」の識別
    • 「な」の識別
    • 「に」の識別
  • 文の組み立て
    • 文節の種類
    • 文節どうしの関係
    • 連文節と文の成分
    • 文の成分の位置
    • 文の種類
  • 敬語
    • 敬語とその種類
    • 尊敬語
    • 謙譲語
    • 丁寧語
    • 敬語の使い方
  • 掲示板
    • 過去掲示板1
  • トップへ戻る