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ホーム > 用言 > 動詞(8)活用の種類の見分け方

動詞(8)活用の種類の見分け方

要点のまとめ

■ 動詞の活用の種類の見分け方

(1) 原則

動詞に「ない」を付つけて直前の音をしらべる。

① ア段の音なら、五段活用

(例) 書かアナイ 話さアナイ

② イ段の音なら、上一段活用

(例) 起きイナイ 見(み)イナイ

③ エ段の音なら、下一段活用

(例) 食べエナイ 寝(ね)エナイ

(2) 例外

「ある」……五段活用

「来る」……カ行変格活用

「する・―する(ずる)」……サ行変格活用

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解説

1 原則

動詞の活用には、五つの種類――五段・上一段・下一段・カ変・サ変――があります。➡動詞(2)活用とその種類

これらの動詞の活用の種類の見分け方を覚えましょう。

まずは、五段活用・上一段活用・下一段活用の見分け方からです。

五段活用・上一段活用・下一段活用をまとめて表にしてみましょう。

【表】五段・上一段・下一段

★スマートフォンの方は、横にスクロールさせてください。

活用の種類 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
五段活用 ―ア
―オ
―イ ―ウ ―ウ ―エ ―エ
上一段活用 ―イ ―イ ―イる ―イる ―イれ ―イろ
―イよ
下一段活用 ―エ ―エ ―エる ―エる ―エれ ―エろ
―エよ

※ 「―ア」は、活用語尾が五十音図のア段の音になることを表しています。たとえば、「読む」の未然形は、「読ま」になります。

上の表の未然形に注目しましょう。活用語尾が三つの活用でたがいに違っています。

したがって、五段活用・上一段活用・下一段活用は、未然形の活用語尾によって見分けることができます。

動詞に「ない」を付つけて未然形に変え、その活用語尾=「ない」の直前の音おんをしらべましょう。

「ない」の直前がア段の音であれば五段活用、イ段の音であれば上一段活用、エ段の音であれば下一段活用です。

書く → 書かア ナイ

……直前がア段音 → 五段活用

話す → 話さア ナイ

……直前がア段音 → 五段活用

起きる → 起きイ ナイ

……直前がイ段音 → 上一段活用

見る → 見(み)イ ナイ

……直前がイ段音 → 上一段活用

食べる → 食べエ ナイ

……直前がエ段音 → 下一段活用

寝る → 寝(ね)エ ナイ

……直前がエ段音 → 下一段活用

ここを押さえる

五段・上一段・下一段は、動詞に「ない」を付けて直前の音で見分ける。

① ア段の音なら、五段活用

② イ段の音なら、上一段活用

③ エ段の音なら、下一段活用

もっと知る

動詞のなかには、たがいに形や意味は似ていても、活用の種類や行が異ことなるものがあります。紛まぎらわしいので、注意しましょう。

・立つ(タ行五段活用)⇔ 立てる(タ行下一段活用)

・浮く(カ行五段活用)⇔ 浮かぶ(バ行五段活用)

・見る(マ行上一段活用)⇔ 見える(ア行下一段活用)

2 例外

動詞の活用の種類は、動詞に「ない」を付けて直前の音で見分けると説明しました。

しかし、これには例外があります。

動詞の「ある」は、五段活用ですが、「あらナイ」という言い方をしません。

「ある」の打うち消けしは、「ぬ」が付いて「あらヌ」になります。

また、「来る」はカ行変格活用、「する」とその複合動詞「―する(ずる)」はサ行変格活用という特殊とくしゅな活用をする動詞です。

「ある」は五段活用、「来る」はカ行変格活用、「する」「―する(ずる)」はサ行変格活用であると、そのまま覚えましょう。

もっと知る

動詞の「いる」は、その意味によって活用のしかたが違います。

・私は、東京に いる。(「居る」=存在する)

 → いイ ナイ → 上一段活用

・僕は、お金が いる。(「要る」=必要である)

 → いらア ナイ → 五段活用

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練習問題

問題1

次の各動詞の活用の種類をそれぞれ答えなさい。

(1) 遊ぶ

(2) 来る

(3) 植える

(4) 着る

(5) 愛する

(6) ある

(7) 受け取る

(8) 見える

【アドバイス】

本文で解説した動詞の活用の種類の見分け方を実践じっせんしてみましょう。

まず、単語の形だけで見分けられるもの(「ある」・カ変・サ変)を探します。

残った動詞は、五段活用・上一段活用・下一段活用のいずれかです。「ない」を付けてその直前の音で見分けましょう。

なお、「受け取る」は、一語の動詞(複合動詞)です。➡複合語・派生語

また、「見える」は、「見る」(上一段活用)と紛まぎらわしいですが、違う動詞です。

解答

(1) 五段活用

(2) カ行変格活用(カ変)

(3) 下一段活用

(4) 上一段活用

(5) サ行変格活用(サ変)

(6) 五段活用

(7) 五段活用

(8) 下一段活用

*

問題2

次の各文の下線部の動詞と同じ活用をするものを後から選んで、記号で答えなさい。

(1) ペンギンは、空を飛ばない。

(2) 図書館から借りた本を読み終わった。

(3) 窓を開けたら虫が入ってきた。

(4) 私の部屋は、自分で掃除します。

ア 飛べる

イ 貸す

ウ 閉じる

エ する

【アドバイス】

それぞれの動詞に「ない」を付けて直前の音をしらべましょう。

飛ぶ  → 飛ばナイ……直前がア段音 → 五段活用

借りる → 借りナイ……直前がイ段音 → 上一段活用

開ける → 開けナイ……直前がエ段音 → 下一段活用

飛べる → 飛べナイ……直前がエ段音 → 下一段活用

貸す  → 貸さナイ……直前がア段音 → 五段活用

閉じる → 閉じナイ……直前がイ段音 → 上一段活用

また、「掃除する」「する」は、その形からサ行変格活用であることがわかります。

解答

(1) イ

(2) ウ

(3) ア

(4) エ

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